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NYで日本酒を営業する日々をつづる・・・・つもりがただの独り言日記に成り下がっているかも。


by hiromi_iuchi
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キューバ日記その3

11月30日。きっかり40年前のこの日に私この世に生を受けました。
ありがとうお母さん。(と、お父さん)

さて、昨日29日にツアーに行きそびれた我々は、ひろみ・ビック40の誕生日に何をするか、でとても迷ったのだ。そしてとりあえず非日常を求めて、「ハバナの高級ビーチリゾート地」へのツアーを申し込んだのだ。
キューバにきて高級リゾート地に行くっつーのもなんなんだけど、ま、いっか。キーワードは非日常やから。

早朝6:30の近所ホテル集合。仮死状態でなんとか起床。仮死状態から覚醒するべくとりあえずコーヒーを体に注入するために屋上の朝飯場所へ行くが、まだ空いていない。だって暗いもん、外。冗談みたい。
ハバナでは24時間オープンの店はもちろん皆無。のんびりしているのだ。
仮死状態のまま集合場所へ。ホテルもまだ施錠されている。道に座り込んでいると野良犬たちがすりすり寄ってくる。ふらふらと野良ちゃんたちをよけながらよたよたしていたのだが、約束の6時半を20分すぎてもだれも迎えに来てくれない。
ホテルが空いたのでロビーにすべりこみ、避難していると、ロビー奥のカフェのおっちゃんがコーヒーでも飲むか?と聞いてくれたので、首を立てに5回くらい振る。

なぜだれも来ない?
もしかして昨日の時間間違え事件はドッキリだったのか?私の時計はあっているのか?
そして7時を過ぎた頃、カフェ・コン・レチェが運ばれてきたと同時に、ツアコンのおばちゃんが迎えに来た。とほほ。嬉しいけど悲しい。
コーヒーは熱くて飲めない。
おばちゃんにコーヒーはあきらめてくれ、と急かされ、熱々のコーヒーを目の前に泣く泣く金だけ払う。(キューバではTake Outの容器もないらしい)
仮死状態のまま、おんぼろバスの最後尾席に乗せられ出発(キューバの車は全て超アンティーク)
まだ薄暗い中をバスは郊外へと進む。だんだん仮死状態から生き返ってきた時にバスの窓を見ると、えっ、もしかして雨・やん・これ・どういうこと?
ビーチ・高級・雨・リゾート・誕生日・ビーチ・雨・最後尾席?
あ〜も〜コーヒー飲みたい!
いつまで経っても薄暗い曇り空の中をバスはどんどん進んでいき、行き着いたところはどう考えても高級とは言い難い半島の70年代アメリカ、ってさびれた感じの中途半端ホテルエリアであった。。
我々二人は最後のストップ。熱海の温泉街ゲーセンみたいなノリのショッピングモールで降ろされ、4時半に迎えに来るから、と言われる。
え、まじ、これ?まだ朝の9時・リゾート・高級・熱海・ゲーセン・誕生日・ビーチ・曇り・かびくさい・泣きそう。
コーヒー飲ませろ。
かなり悲しい感じでカビくさいレストランに入り、コーヒーふたつ!と頼むと「ない」やって。悲しみ。仕方がないので缶入りのオレンジジュースを頼む。
かなりかなりがっくりきている私にせーこのなぐさめ・とどめの言葉。
「貴方の誕生日は日本時間でいえば昨日だったんだから、今日はもう誕生日じゃないよ。」
なぐさめになっていない・・。わしの誕生日は素通りしたのか・・・。

うちひしがれながらも10時に開店のコーヒーが飲める店を見つけて、やっとその毒を体に注入する。今日はこの店で何杯のコーヒーを飲むことになるのだろうか・・あと6時間半もあるぜ。。

曇りだけどとりあえずビーチに出て寝ころんでみる。
さびれた感じの人のまばらなビーチ。
海の水は氷のように冷たいが、とっても透き通っている。

時間が経つにつれ少しずつ太陽が雲の隙間からチラチラでてきた。
だんだん気持ちもほぐれてきて、海に入ってみた。
氷水のように感じられる海に思い切って浸かってみる。波のない海に浮かんでみたら、頭がきーんとした。なんだか脳みそが浄化されるみたい
このさびれたビーチ、さびれているけど、海水の透明度は今まで見たことのないほど透き通っていた。
せーこは体が軽くなった、と言っていた。
私は脳みそが浄化された気がした。
海の力ってすごいな。
それが分かった40歳の記念日も悪くない。

結果オーライっつーことで、あたしの人生、そんな感じかも?
またしても期待しすぎの自分を戒める。

期待するのが悪いことではなくって、期待が裏切られた時の開き直りを楽しめるかが課題なんだと・・・

キューバ日記その3_f0013404_10263957.jpg
さびれたレストランのテーブルの上の灰皿・脳天気な哀愁がいとおしい感じ・・
by hiromi_iuchi | 2009-01-29 10:27